ノイズ

デジタル化が進むこの世界において、逆にノイズって、重要になるんじゃないのかあ。と最近ぼんやり思う。
思うに、ネットのサービスさえ整えば、実際情報収集のコストはデジタルのものの方が安くなる。そうなると、アナログなんてものは富裕層のものになるんじゃないのかなーとか考えている。書籍なんかよりも一足先にデジタルの嵐に飲み込まれていった音楽業界が良い例でしょ。レコードプレーヤーの、高いこと高いこと。

あと普通に生活していて、最近のでっかいポスターとか、人の肌が綺麗すぎて気持ち悪い時があるもん。どんなエアーブラシですか、とか思う。photoshop様々だけど。何を信じたらいいのよって話になる。テレビのデジタル化とか推進によって、こういうものがどんどんエスカレートしてくんだろうな。そしてそれに何となく違和感を感じている、私。そんなことを言いつつ就職活動用の写真を見事に加工している私……が言えた義理でもないのかもしれないけれども(苦笑)


サッカーの中継かなんかで*1、芝生のところにマイクを仕掛けて、より「現場の音」を拾って合わせて流しているというのをNHKかなんかで見たのを思い出した。臨場感があります!とか言って。


でもその「現場の音」がする現場って、誰にとっての現場なんだろう。そう考えた時に、やっぱり普通に見ている観客にとっての現場の音ではないわけです。もし普通に試合とか見に行ってるならば聞こえてくる現場の音は、例えば隣のおっちゃんの世間話であったり、一緒に行った友達との興奮混じりの会話であったりだと思うんだよね。決してプレーヤーが聞いている音がする「現場」ではない。


制作サイドの人はそこら辺、どっち向きで話しているんだろう。それとも、実際見に行ったのとは違う臨場感で差別化を目指しているのだろうか。おそらく、そうなのだろうとは思われるけれども。なんだか違和感を感じてしまう。*2
そしてそれを今、一生懸命言語化しようと試みてはいるのだけれども……あまりうまく行ってないですね、ハイ。


綺麗すぎちゃ嫌なんですよね。っていう話になってしまうのだけれども。やっぱりテレビの中もきちんと現実の先にあって欲しいんですよね。とか思ってしまうのだけれども。
デジタルのせいで、生の世界が歪むのが嫌だとか、なんつー幼稚な考えの持ち主なんだと思いつつ、よく分からなくなってきたのでこのままさらす事にしておきます。多分、時間を置いておくのが必要。
また3ヶ月後とかに見てみよう。

*1:オリンピックだったような気もする

*2:もちろん制作サイドとして、視聴者はどっちを望んでいるんだーって話になって、その結果の芝生マイクなのだろうけれども